Instagram（インスタグラム）が登場したのは2010年のこと。以来、SNSの代名詞として多くのユーザーに愛され、瞬く間に世界中に広まりました。しかし、2025年現在、「インスタはもう古い」「オワコンではないか」という声が増えているのも事実です。
こうした声の背景には、プラットフォームの進化に伴う変化や、競合SNSの台頭が関係しているようです。本記事では、インスタが「オワコン」と言われる理由を掘り下げるとともに、今後の可能性とユーザーとしての適切な付き合い方について詳しく考えてみたいと思います。
リール重視のアルゴリズム変更がもたらした違和感
インスタグラムは、2020年に「リール」という短尺動画機能を導入しました。これは、TikTokの成功に対抗するための戦略として始まりましたが、この新機能により、アルゴリズムが大幅に変更されました。現在では、静止画の投稿よりもリールが優先的に表示されるようになっています。
「リール」導入の影響
- 投稿の優先順位が変化
リール動画がアルゴリズムで優遇されるようになり、静止画の投稿がフィードで目立ちにくくなりました。この変化により、写真を楽しむためにインスタを利用していたユーザーからは不満の声が上がっています。 - 知らない人の投稿が増加
フォローしていないユーザーの投稿が多く表示されるようになり、「見たい投稿が見つからない」と感じる人が増えました。特に音楽付きの動画が突然流れるなど、静かなフィードを好むユーザーにとってはストレスとなっています。
写真SNSから動画プラットフォームへ
リールの登場により、インスタは「写真SNS」から「動画プラットフォーム」へと変化してきました。この流れに適応できないユーザーや写真を主に投稿してきたクリエイターが、次々と他のプラットフォームへ移行している現状があります。
広告の増加と商業化の進行
インスタグラムが2013年にFacebook（現Meta）に買収されて以降、広告の割合が年々増加しています。現在では、タイムラインをスクロールしていると、友人の投稿よりも広告が目に付くことも少なくありません。
広告増加が引き起こす不満
- フィードの閲覧体験が低下
頻繁に挿入される広告により、タイムラインの一貫性が損なわれています。友人やフォローしているアカウントの投稿に集中できないという声も多く聞かれます。 - プライバシーへの懸念
高度なターゲティング技術により、検索した商品や話題に関連する広告が即座に表示されることがあります。これを便利と感じる人もいる一方で、「監視されているようで気味が悪い」と不安を感じるユーザーもいます。
ハッシュタグ機能の変化が新規ユーザーに影響
インスタグラムの特徴的な機能であるハッシュタグにも変化が起きています。かつては、特定のハッシュタグを検索すれば最新の投稿を簡単に見つけることができましたが、現在は「人気の投稿」が優先的に表示される仕組みに変わっています。
ハッシュタグの変更がもたらす問題
- 小規模アカウントの不利
人気投稿が優先されるため、フォロワーが少ないアカウントや新規投稿が埋もれやすくなっています。これにより、新しいユーザーが注目を集めるのが難しくなりました。 - ビジネス利用の難化
地元の小さな店舗などがハッシュタグを活用して集客を行うのが難しくなり、これまでインスタをマーケティングツールとして活用していた人々からは不満の声が上がっています。
他のSNSの台頭とユーザー離れ
特に若年層を中心に、インスタグラムからTikTokやSnapchatといった他のSNSへ移行するユーザーが増えています。例えば、2023年の調査では、アメリカの10代の間で「お気に入りのSNS」としてTikTok（37%）、Snapchat（27%）がインスタグラム（23%）を上回る結果が出ています。
若者離れの理由
- 動画コンテンツの多様性
TikTokの方がインスタのリールよりも多様でエンターテイメント性が高いと感じるユーザーが多いです。 - 広告の少なさ
TikTokやSnapchatの方が広告が少なく、自然な利用体験ができるという声もあります。 - インスタの「数字依存」
フォロワー数や「いいね」に過度に依存した仕組みが、若いユーザーにプレッシャーを与え、離れる原因となっています。
今後の展望とユーザーとしての対策
インスタグラムが完全に「終わり」となるかどうかは、まだ分かりません。2024年現在でも、約20億人のアクティブユーザーを抱えるインスタグラムは依然として巨大なプラットフォームです。しかし、変化に適応できるかどうかが今後の存続に大きく影響するでしょう。
ユーザーとしての対応策
- 使い方を見直す
インスタを使う目的を再確認し、写真や動画など、自分が楽しめるコンテンツに集中しましょう。 - フォローを厳選
自分にとって価値のある情報や投稿を発信しているアカウントだけをフォローすることで、フィードの質を高めることができます。 - プライバシーを強化
広告やデータ利用の設定を見直し、プライバシーを守る意識を持ちましょう。 - 他のSNSとの併用
TikTokやSnapchatなど、他のSNSも試してみることで、それぞれの良さを活かした使い分けが可能になります。 - トレンドを追いすぎない
リールやストーリーズなどの新機能を無理に使わず、自分が楽しめる形でSNSを活用しましょう。
まとめ
「インスタグラムがオワコン」と言われる背景には、アルゴリズムの変更や広告の増加、競合SNSの台頭などが影響しています。しかし、インスタは依然として多くのユーザーに利用されており、適切な使い方を工夫すれば、まだまだ楽しめるプラットフォームでもあります。
自分に合った使い方を見つけ、他のSNSともバランスよく付き合うことで、快適なデジタルライフを送ることができるでしょう。SNSの進化に柔軟に対応しつつ、自分のペースでインスタグラムを楽しんでくださいね。
